浦安市に新たな橋が誕生か?
2018年2月26日の読売新聞で『首都直下地震など大規模災害時の帰宅経路や物資輸送路を確保するため、東京都は、千葉県との都県境を流れる江戸川などに、新たに3本の橋を整備する方向で本格的な検討を始めた。』と報道がありました。
浦安市では、大昔から架かると言われていた、浦安橋と舞浜大橋の間に新しい橋が架かることが一気に現地味を帯びてきました。ここでは、その新しい橋がどのようになるか見ていきましょう。
(仮)堀江橋の架かる予定の場所
○ずっと噂されていた橋
(仮)堀江橋は、漁師である私の父親から、ずっと話を聞かされていた場所で、もう40年ぐらい前から噂されていた橋でした。浦安内田新市長の主要政策に選ばれ、またどうせ夢物語で終わると思っていましたが、防災面の観点から一気に注目が集まりました。
○架かる予定の場所はどこ?
上のマップを見ての通りですが、さくら通りを旧江戸川沿いまで進んだ先に堀江ドックがあります。その横辺りから、反対側に目を向けると、江戸川区東葛西側にも大通りが急に終わっている場所があります。この場所を繋いだものが、新しい橋『(仮)堀江橋』が掛かる予定の場所です。
なぜ?急に橋の話が?
○旧江戸川に避難者が殺到
2011年の東日本大震災の時、東京都から千葉県側へ歩いて帰る帰宅困難者が旧江戸川に架かる橋に殺到してしまいました。中には渡るのを諦めて橋の袂で一夜を明かした避難者もいたぐらいでした。
○旧江戸川は橋が少なすぎる
同じく都県境を流れる多摩川は約2.5間隔で橋があるようですが、旧江戸川は橋と橋の間が長く、災害時の避難や物資輸送に支障が生じてしまう恐れがあり、住民にとっても不便ということで、橋を架ける計画になりました。
いつ頃開通するのか?
○2025年度までに事業化
読売新聞によると『都が整備を検討するのは、江戸川と旧江戸川を挟む江戸川区と千葉県市川・浦安両市のエリア。都県境には現在、北側から市川橋、江戸川大橋、今井橋、浦安橋、舞浜大橋の5本の橋が架かっているが、江戸川大橋は自動車専用道で、市川橋と今井橋の間には南北約8キロにわたって橋がない。浦安橋と舞浜大橋の間も約3キロの距離がある。』となっています。
新たに3本の橋を整備する方向で本格的な検討を始め2025年度までの事業化に向け、千葉県など関係機関との協議を急ぐとのことです。
○堀江と東葛西は準備が整っている?
計画にある3つの橋をよく見てみると、橋が架けられるスペースが空けられているのは堀江・東葛西間のみということがわかります。(他の場所は用地が空いていない)この事から、もし事業が本格化すれば、真っ先に手のつけやすい場所は、(仮)堀江橋なのではないかと推測します。
○開通後はどうなる?
もし、この新しい橋が開通すると、交差点などで曲がることなく皇居まで真っ直ぐに繋がります。今まで浦安橋や舞浜大橋に迂回していたのが無くなりスムーズに都内に出ることができます。
そして、何と言っても周辺地域の利便性向上でしょう。新しく架かる予定の橋を超えると、葛西の大きなホームズやイトーヨーカドー、オーケーなど徒歩(自転車)圏内になります。大きなスーパーがない堀江の住民にとっては嬉しいニュースなのかもしれません。
○もちろん、問題点も
便利な橋が開通することは、自動車の往来が増えるということになります。今まで交通量が少なかった道路は事故や渋滞など増える可能性が出てくでしょう。また、よく聞くストロー効果という物があります。橋が開通すると、個人営業店を中心にお客を葛西の大型ショッピングモールに吸い取られてしまう恐れがあるのです。
最後に、浦安側の交通事情にも注目しておきましょう。新しい橋がかかった先は首都高湾岸線はもちろん国道357号線にもつながらない道路です。最寄りの国道357号線に繋がる道への交通量変化など考慮しなければいけない問題点があるでしょう。